散る頃に咲く花
「まぁ、ほんまに宗次朗様が沖田様だったんどね」
「だから最初から言ってたのに」
しみじみと言う青葉に沖田が言った。
それに付け加えもう一つ。
「そういえば覚えてる?あの時も僕が抱きしめてあげたんだよね」
「そ!それは、二年前の事ですやろ?まだ幼かったんどす」
青葉は顔を赤くした。
「でも今回は僕が誰かに抱き締めて欲しい感じかな」
「沖田様……」
そういえばこの方、ついさっき山南様の介錯をしたのでした。
あぁ、きっと、その辛さを紛らわす為に、こんな会話をしていたのですね________。
その時沖田が言った。
「ねぇ、抱き締めて?」