散る頃に咲く花

「うまい!」

「あぁ!こんなにうまい食事は久しぶりだぜ!」

青葉の作った朝餉は好評だった。 

「今までなんて食べ物かこれは!って程のもあったもんな!」

永倉が藤堂を見ながらにやつく。

「何だよそれ!俺の作った食事は日本一だぜ!」

それに、と藤堂が付け加える。

「総司のよりはまともだと思うな~」

「何それ。まさか僕の作る食事が美味しくないとでも言いたいの?」

沖田が怒った様子もなく聞き返す。

「確かに、総司のはひどかったよな~。香の物とか」

そこに原田も加わる。

「ありぁ、野菜に水の味付けしたようなもんだろ」

皆が爆笑する。

近藤と土方さえも、口元に笑みを浮かべている。

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