散る頃に咲く花
「えっと、最初は戸惑いましたえ?けど、あやされとるだけや思たら平気になったん」
それに、と青葉は続けた。
「宗次朗様だと思ったら、あまりそういうことを意識しなくなって」
「あやされてる、ねぇ」
沖田が溜め息と共に呟く。
「どうかしはったん?」
青葉が沖田に尋ねる。
「いや、何でもないよ。それよりも、もうそろそろ寝た方がいいんじゃない?朝餉の準備まで忘れたら、土方さん怒っちゃうよ」
「そうどすな」
青葉は沖田の膳と自分の膳を重ね、立った。
「では、お休みなさい」