散る頃に咲く花

「頻繁に、か。労咳は死病だが、療養すれば進行を遅らせることができる。沖田君、君は新選組から離隊しなさい」

松本は沖田を見つめ、真面目に言う。

「ちょっと松本先生。新選組は離隊しちゃいけないんですよ」

沖田が笑って答える。

「そういう問題ではなかろう!私が近藤さんに話を付けるから君は………!」

「だったら僕は!」

怒る松本に沖田は叫んだ。

「死にますよ」
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