散る頃に咲く花

「おはようございます。城崎さん。沖田君も、斎藤君も」

「おはようございます。伊東様」

数日後、沖田と斎藤と朝餉の支度をしていた青葉はとっさに笑顔になる。

「どうかされましかた?」

「いえ、新しい屯所の中を散策していただけです。では、失礼します」

青葉が尋ねると、伊東はそう言って去っていった。

「あの人、何か裏があるよね。離隊して自分の組を作るんじゃないかって噂がたつくらいだし」

沖田が伊東が去った方を見つめ言う。

斎藤は、何も言わなかった。

その後洗濯をした。

「ケホッ、ケホッ」

「大丈夫ですか!」

突然咳をする沖田に駆け寄る。
< 199 / 338 >

この作品をシェア

pagetop