散る頃に咲く花
「大丈夫」
沖田は近寄ろうとした青葉を手で制した。
「埃吸っちゃっただけだから」
沖田はにこりと笑った。
その様子を遠くから見ている男が言った。
「ありゃあ、出来てんじゃねぇのか?」
「出来てるって何だよ左之さん!」
原田に藤堂がつっかかる。
「あの二人、前から怪しいと思ってたんだよな」
そこに永倉が加わる。
「だ~か~ら~、何なんだよ!」
藤堂が叫ぶ。
「まだ分かんねぇのか?平助」
「さすが、お子ちゃま。鈍いなぁ」
原田と永倉がにやにやしながら言う。
「左之さんも新八っつぁんも五月蝿いよ!餓鬼じゃねえって!」