散る頃に咲く花

青葉は戸惑った。

斎藤様や、他の隊士もいるのに、どうして沖田様なのかしら。

そんな事を思いながらも藤堂に言う。

「沖田様の声が、聞こえたので。沖田様、あんなに大きな声が出るのですね」

「ん、あぁ。総司の稽古は滅茶苦茶厳しいよ。皆がへばってても総司だけ普通に立ってるんだ。どこにそんな体力があるんだろうな」

藤堂も沖田を見ながら言う。

「近くに行ってみるか?」

「え?」

青葉が何か言う前に藤堂が青葉の手を掴み沖田達に近づいてしまった。
< 205 / 338 >

この作品をシェア

pagetop