散る頃に咲く花

永倉も優しく言ってくれた。

そして藤堂が青葉を抱き抱えようとした。

「僕が連れてくよ」

青葉の意識がなくなる直前、そんな声が聞こえた気がした。


深い、深い、闇に落ちていく。

どこまでも続く闇。

辺り一面真っ暗闇。

そこに現れる一戦の光。

青葉は迷わずそこに手を伸ばした。

青葉の目がゆっくりと開く。

「気が付いた?」
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