散る頃に咲く花
「青葉ちゃんて、いつ朝餉食べたの?」
片付けをしているときに沖田が話しかけてきた。
「皆様の片付けをした後に頂きました」
「じゃあ、夕餉もこれから?」
青葉は頷いた。
「じゃあ、これあげる」
沖田が袋を差し出してきた。
中を見ると、可愛らしい金平糖が。
「あの、これは?」
青葉が困惑気味に訪ねた。
「女中の仕事一日目お疲れ様ってこと」
沖田は目を細めて笑った。
「ありがとうございます」
青葉がお礼を言うと、沖田は満足気に去っていった。
しばらく青葉はその場に立ち尽くすのだった。