散る頃に咲く花

「いいでしょう。もう、個別の部屋はありませんので、裏の辺りに行きましょう」

そして誰もいない所に二人は移動した。

それから青葉は昔、沖田に話したように、藤堂にも同じ事を話した。

「そう、だったんだ」

話を終えると、藤堂は俯いてしまった。

「だから、笑顔が、顔から消えちまったんだな」

藤堂が悲しそうに呟く。

そんな藤堂に、今度は青葉が言った。

「藤堂様だって、辛いのではありませんか?」

「え?」

藤堂は驚いたような顔をする。
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