散る頃に咲く花

「斎藤には、密偵として御陵衛士に行ってもらっていたんだ」

「密偵だと?」

土方の言葉に皆が反応する。

「斎藤、報告を」

土方の言葉に斎藤は居住まいを正す。

「伊東元参謀は薩摩と手を組み、近藤局長の暗殺を目論んでいます」

「近藤さんの、暗殺!?」

斎藤の言葉に最も反応したのは沖田だった。

「まじかよ」

他の幹部も驚きを隠せないようだ。

実際、青葉も驚きを隠せない。

しかし近藤は事前に聞いていたようで、落ち着いた様子でいる。
< 247 / 338 >

この作品をシェア

pagetop