散る頃に咲く花
片付けや自分の食事が終わってから青葉は部屋に戻った。
多少驚くこともあったが、気にしないようにしよう。
明日からこのような生活が続くのかと思いながら、青葉は床についた。
それにしても、沖田とは実に不思議な人間だ。
青葉に急に歳を訪ねてきたり、急に金平糖をくれたり。
初めて会った昨日から関わりが多いはずなのに、新選組の中で一番理解できない人だ。
藤堂なども、積極的に話し掛けてきてくれる。
しかし、青葉はその気遣いが辛かった。
その人の存在が当たり前のものになってしまったとき、その分その人が消えたときが辛いのだ。
沖田や藤堂、新選組の皆のことは嫌いではない。
むしろ人として、沖田の不思議さはともかく、藤堂などの明い性格は好めるものだと思う。
しかし、大切な人がいなくなる辛さは、もう味わいたくない。
ならば、こちらから関係を一定に保っておけばよいのだ。
そんな事を考えながら、青葉は眠りについた。