散る頃に咲く花

斎藤は深く溜め息を付いた。

「あんたたちはもっと周りに目を向けるべきだな」

その言葉に永倉と原田が苦笑した。

「青葉は、知りたいか?」

「え?」

急に声を掛けられた青葉は驚いた。

「それは、先程お二人が話していた今夜の事ですか?」

「あぁ」

青葉は迷った。

私が知ったところで、何も関わることも出来ない。

ならば深く踏み入らなくてもいいのでは?

けど、さっき藤堂様を救う手立てはないのかと話していたわ。

気になった青葉はこくりと頷いた。
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