散る頃に咲く花
「吉村様も、伊東様の暗殺に加わっておられるのですか?」
藤堂の死ぬ半刻程前、青葉は吉村と話していた。
「あぁ。俺はこう見えて観察方なんだぜ。仕事とかいろいろあるんだよ」
「そうなのですか」
青葉は以外だった。
いつぞやの山崎と同じとは。
「へますんなや」
するとすぐ近くで低い声が聞こえた。
「や、山崎さん!」
吉村が声を上げる。
「よ、酔わせるだけでしょう!へまなんてしませんよ」
吉村が口を尖らせる。
「お前はそれだけも失敗する可能性があるから忠告してやっただけや」