散る頃に咲く花

「いつからですか?」

青葉は冷静に問う。

「本当は、西本願寺に移った時頃からなんだ」

「そんなに前から!?」

青葉は驚いた。

「初めは咳だけだったんだけど、段々と血を吐くようになっていって、いまはもう……」

沖田は自嘲気味に笑った。

「これじゃあもう、近藤さんを守れない。近藤さんを守ることが、僕の全てなのに」

そんなに前からなら、沖田様はもう、さほど長くは____________。

青葉は沖田を見て胸が苦しくなった。
< 267 / 338 >

この作品をシェア

pagetop