散る頃に咲く花
沖田を抱き締めてしまった青葉は戸惑っていた。
い、いつ離せばいいのかしら。
最初は沖田様を慰めようと思って思わず抱き締めてしまったけれど、今離したら顔を見られてしまう。
けれどずっと抱き締めているというのもちょっと……。
絶対真っ赤になってるわ。
だって、こんなにも顔が熱い。
まるで全ての体温が顔に集まってしまったよう。
そんなとき、沖田の腕が青葉の背に回った。
「ありがとね。青葉ちゃん」
強く、強く、抱き締める。
「沖田様……。きっと、きっと元気になって新選組として戦える日が来ますよって」