散る頃に咲く花

青葉はそう言うやいなや、沖田は立ち上がり土方のところへ向かってしまった。

「ちょ、沖田様!?」

青葉も急いで沖田の後に着いていった。

それでも沖田の進む速さはそう速くはなく、すぐに追い付いてしまった。

青葉はそんな事にも悲しくなった。

そして土方の部屋に着くと、

「その事なんだが、俺も大阪に行ってもらうつもりでいた」

要件を伝えた沖田に土方はそう言った。

「本当ですか?」

沖田は喜びの声をあげる。

「戦が始まってのに、女中だからと女を戦いに近付ける訳にはいかねぇからな。今までとは規模が違うんだ」
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