散る頃に咲く花
「別にぃ?僕はただ、女中の仕事を頑張ってる青葉ちゃんにご褒美をあげただけだよ」
あおばを振り向き、「ね?」と、同意を求めてくる。
「えぇ」
思わず青葉も答えていた。
「まぁ、甘いものは疲れたときにも、丁度いいからな。青葉、遠慮せずに受け取っとけよ」
原田が藤堂に視線を送る。
渡してやれよ。という意味だったのか、藤堂が団子を渡してきた。
「はい」
「あ、ありがとうございます」
青葉も、お礼を述べて受け取った。