散る頃に咲く花

沖田は俯いているので青葉の様子が分からないらしく、言葉を続ける。

「いつ死ぬか分からない人に言われたって困るだけだよね。だから、忘れて?」

そして顔を上げた沖田は驚いた。

なぜなら、青葉が泣いているのだ。

「ど、どうしたの?そんなに嫌だった?忘れていいから、ごめんね」

沖田は慌てた様子で言ってくる。

「……れ……ない」

「え?」

聞き取れなかったのか、沖田が聞き返す。

「忘れたくない」

今度は、青葉ははっきりと言った。
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