散る頃に咲く花

井上様も、山崎様も、新選組に必要とされる人でした。

それなのに、死んでしまったのですね。

その後山崎の遺体は海に落とされた。

山崎は笑顔だった。

「山崎は、心は新選組にあると言って死んだんだ。あいつ、笑ってやがったんだぜ!?」

山崎のいる海を見ながら土方が言った。

「ありがとな。山崎」

本当に、ありがとうございました。

青葉も心の中で何度もお礼を言った。

涙は、自然と零れた。

すると隣に沖田が寄り添ってくれた。

それを皆が温かな目で見ていた。

そして間もなく、新選組を乗せた船は江戸に到着した。
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