散る頃に咲く花
「それで、この事は沖田君には伝えてほしくないんだ」
松本が申し訳なさそうに言う。
「何故、ですか?総司様は近藤様を大切におもっていらしたのに」
涙をこらえて松本に問う。
「だからこそだよ。近藤さんの死を伝えたら沖田君は仇を取ると言って無理をするだろう。あの状態ではそれさえも命に関わってしまうんだ」
命に関わる。
今まではただ、生きてほしいと思っていた。
しかし、沖田が死んでしまうと考えた事はなかった。
「分かりました。この事は絶対に総司様には言いません」
青葉は松本に約束した。
「一つ、質問しても宜しいですか?」