散る頃に咲く花
散る頃に咲く花
その時青葉は沖田に膝枕をしていた。
そうしてほしいと、沖田に言われたのだ。
何も反論しなかった。
その時が来たのだと、分かってしまったのだ。
「青葉、ごめんね」
微かな声で、沖田が言う。
「何がどす?」
青葉は優しい声で尋ねる。
「恋仲らしいこと、何もしてあげられなくて。喧嘩とか、逢引きとか」
「そんなの、いいんどすよ。うちは総司様と居られるだけで、幸せどすよ?」
沖田はふっと笑った。