散る頃に咲く花
「青葉、愛してる」
沖田は青葉の頬を撫でた。
「そんなん、うちも一緒や」
青葉は笑った。
「総司様、愛してる」
沖田も幸せそうに笑う。
「青葉ってまるで、周りの花が全て散ってしまった頃に咲く、一輪の美しい花みたいだ」
「なぁに?それ。」
青葉はふふっと笑った。
「そう、散る頃に咲く花」
沖田は独り言のように呟く。
「ごめんね、青葉。もうそろそろみたいだ」
沖田が今度は青葉の目を見て言う。
「総司様」
青葉は沖田の名を呟く事しか出来ない。
「もっと、一緒に、いたかった。愛してる、青葉。ごめんね」