散る頃に咲く花
青葉の頬を撫でる手が、がくりと落ちた。
命の灯が、失われてゆく。
「総司様」
今度は青葉が沖田の頬を撫でた。
「うちも愛してる。ずっと。ずっと」
ねぇ、総司様。
私の声が聞こえましたか?
本当に、愛してるんですよ?
これ以上ないくらいに、心全てを貴方に捧げて、愛してるんです。
どうか、どうか安らかに、眠ってください。
青葉は微笑んでいる沖田に口付けをした。
魂のない体は、もう温かみを失っていた。
それでも、貴方なのです。
その時、一羽の美しい鳥が何処からともなく部屋に入ってきて、青葉の前を横切った。
温かな、風が吹いた。