散る頃に咲く花


そして次の日の朝のこと。

「いい加減起きねぇか総司。新しい女中さん、もう来ちまってるんだぞ」

「別にいいじゃないですか土方さん。僕興味ないし」

布団にくるまっている男とその男を起こそうとする男。

「引きづってでも連れて行くぞ。あ、近藤さん」

「えっ!?」

「近藤」という名前が聞こえると男は飛び起きた。

「おはよう総司。女中さんが待ってるから、早く行くぞ?」

「近藤さん」がそう言うと男は凄い速さで着替え、移動する準備をした。

「じゃ、行きましょうか近藤さん」

男がニコニコしながら言った。

その様子をもう一人の男が溜め息を付きながら見ているのだった。
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