散る頃に咲く花
『欲の吐き出し口』
幼い青葉にはよく分からなかった。
しかし、分かったこともある。
人間とは深い所に、誰だって黒いものがあるということだ
まぁ、あの男は浅いところにあったようだが。
その日から青葉の生活は悲惨なものになった。
七歳の青葉は使用人のように扱われ、四六時中働かされた。
青葉は酷い扱いを受け、身も心もぼろぼろになっていった。
そんな暮らしが八年続いた。
今までの人生の半分以上を男に捧げてきたのだと思うと、自分で笑えた。
そしてその頃には、男の言う、『欲の吐き出し口』という意味が分かるようになった。