散る頃に咲く花


「城崎さん、今日は、隊士が本当にすまないことをした!許してくれ!」

夕餉が終わると早々に近藤が謝ってきた。

隣には、数日前に青葉がなぎ倒した隊士がいる。

「あの、もう大丈夫ですから」

「嫌、これは隊士をしっかりと見ていなかった俺のせいだ。俺の気が済むまで謝らせてくれ!隊士の処分も、厳しい方に考えるから!」

近藤は本当に頭を上げる意思がないようだ。

「あの、では、一つお願いがあります」

「お願い?あぁ、いいとも、何でも言ってごらん」

「その隊士への処分を、取り消してください」

「「「えっ!?」」」

その場にいた誰もが疑問を持った。
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