散る頃に咲く花
京の言葉
次の日青葉は、半月に一度行く買い出しに、街まで来ていた。
買い物には沖田が着いてきてくれていた。
なんだかんだで、いろいろとお世話になってしまっている。
「そういえば僕、土方さんに墨を買ってくるよう頼まれてたんだ。悪いけど、ここで待ってて」
そうして沖田は墨屋に向かった。
その時青葉はあるお店に目がいった。
小物屋だ。
髪を結ぶ紐や、櫛などが売っている。
こういうお店を見ていると、江戸にいたころを思い出す。
青葉が付けている紐をくれた、男の子を。