散る頃に咲く花
一つの紐手に取ってみる。
かわいい。
青葉も女の子なので、やはりこういうものは好きだ。
しかし買うつもりはないので、紐を戻した。
沖田が墨屋に入ってから少しした。
まだかしら。
戻ってくる気配はない。
行ってみましょう。
青葉は墨屋に入っていった。
すると、珍しく沖田の苛立った声が聞こえた。
「墨屋に墨が売ってないっておかしいよね?絶対あるだろう?」
「しかし、もうないどすからなぁ。売れまへんわ」