散る頃に咲く花
「私は京の言葉を使いたくないのです」
「さっきは使ったくせに」
「あなたを助けるために使ったのでしょう」
青葉は少し呆れてきた。
何故そんなに落ち着くのでしょう。
言葉に変わりないじゃない。
と思いながら、私も京の言葉を嫌いとしているのよね。
そんな事を思っている青葉にお構いなしに沖田は言ってくる。
「昨日隊士のこと追い払ってはあげたじゃん」
「…‥‥‥‥」
「じゃあ、決定ね。今度から京の言葉で喋ってね」
黙り込んだ青葉を無視し、勝手に沖田が決めてしまった。
本当に勝手な人だわ。
「分かりました」
ついに青葉は腹を括った。
「ただし、あなたの前でしか使いませんからね。他の方にはあまり聞かれたくありませんから。」
「それはそれで嬉しいな」
沖田は言った。