散る頃に咲く花

次の日、青葉が髪を結おうとしていると、襖の向こうから青葉を呼ぶ声が聞こえた。

襖を開けてみると、

「沖田様」

沖田がいた。

「どうなさった…どうしはったん?」

そういえば、京の言葉じゃないとだめだったわね。

そんな事を考えていると、沖田が口を開いた。

「ちゃんと来てくれるか分からないからぼくから来ちゃった」

そして、結っていない青葉の髪に触れた。

「初めて見た」

「え?」

「髪、下ろしてるとこ」
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