POISON TEACHER

始業式が終わり、
私のクラスである２年４組は教室でザワザワと騒ぎ始めた。
当然あの溝坂についての話題ばかりだった。


「溝坂ってやつ、今までの教師の中で
一番最悪な教師だ」

「あんなの教師じゃないわっ！！
反面教師よ！！」

「しかもうちらのクラスの担任なのよ！？」

「信じられない、すぐに学級崩壊するんじゃないの？」


去年のクラスは嫌だったけど、
今年はかなり最悪
だってよりによってあの女子3人組と2年連続で同じクラスだなんて…


その3人とは
ツインテールの大宮ななみを筆頭とする。
そばかすとカチューシャーがトレードマークの石倉案子
短髪で顔が少し太めの倉田美香



ななみ『うちあの人の授業、絶対無理!!』

案子『何なんのよアイツ、マジ　むかつく』

美香『ねえ、あゆみ？』


「う、うんそうね…」



(あなたたちと一緒にいるほうが無理)

実は私はあの3人組と一緒にいるのが嫌だ。
その理由は……、


『遅いわよ！チビホントつかえんね！』
私を含めた四人分のジュースをパシられた
同級生國松タカシは、おびえるように
『ご、…ごめんなさい』

ペコペコと低頭に謝った。


すると、１番背の高いポニーテールの女子生徒がタカシの頭を蹴り始めた。




『謝るくらいだったらケーサツなんかいらないわよ』


三人にいじめられるタカシの様子を、
私は悲しそうな目で見ていた。
嫌いな理由はいじめる行為が許せないから。