春夏秋冬、ときめいて
「…………」


岡野さんの沈黙は長く、これはきっと相当嫌なのかな?やっぱりタクシー代とか渡して帰らせるべき??等と思い始めた頃、


「あたし、お邪魔じゃない?」


媚びるでもなく、怯えるわけでもなく、ごく普通のトーンで岡野さんが言った。


「「ぜーーーーんぜん!!」」


台詞どころか、テンションまで被った俺達を含め、3人はそこで爆笑して、急に変な緊張が解けたようだった。


「よし。とりあえず、岡野さん焼き鳥とか好き??」


棚田が張り切り出す。


「俺大好き」


「お前に聞いてない」


救いなのは、同期の中でも俺と棚田は仲がいい方だということ。
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