春夏秋冬、ときめいて
「なんで咲哉君ここでバイトしてるの?て言うかまだ若いのに、こんなとこでニコニコ働いてんの?」


なんだか、色んな思いが噴き出してしまった。


真っ昼間からシフト組んでる咲哉君は、あたしと同じフリーターなわけで。


……あたしみたいに、眩しい太陽や輝く向日葵を見て、惨めな気持ちにならないんだろうか。


こんなはずじゃなかった、とは思わないのだろうか。


あたしは、大学に馴染めず、一年通ったところでやめてしまった。


卒業までの残り三年が、気が遠くなる年月に思えた。


辞めたら辞めたで、自分の肩書きが、なにもないことにゾッとした。


とりあえず、その気持ちを振り払う為、闇雲にバイトを入れて、自分の人生を一時間800円で売っている感覚。
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