志ーこころー 【前編】─完─
そしてお姉さんと仲が深まるにつれて、あたしのいじめも酷くなっていった
あたしが小4のとき、隣の席の男の子が死んだ
彼は、あたしをいじめるグループの中心的人物だった
「なんでお前の目は真っ赤なんだよ!」
「気持ち悪い」
「その目で俺を見るなよな!うつっちまうだろ!」
そんなことを毎日毎日言われ続けていた
それは留まることを知らずに、ついには暴力に変わっていった
あたしは泣いて、泣いて、いつも悲しかった
時にはその子のことを恨んだ
死んでしまえばいいとも思った。
でもその子が死んだとき、嬉しいと思うはずがなかった。
取り返しのつかないことを、思ってしまった、と。
あんなことで怒るんじゃなかった、って。
死んでしまえばいい、なんて、一瞬でも思ったことを、酷く後悔した。