志ーこころー 【前編】─完─



梢さんはそれ以上何もいう事はなく、あたしを横目で見ると、部屋から出ていった




















あたしは手ぬぐいを思いっきり掴んだ










白い手の甲から骨が浮き出ている












あたしはそれを見つめると、手ぬぐいをきっちりと端と端をそろえてたたみ、ギュッと絞った











まるで、もう戻れない時をつかみ取り直すかのように








< 216 / 301 >

この作品をシェア

pagetop