志ーこころー 【前編】─完─
久しぶりに食べ物を口にする
そーいや昨日のお昼から何も食べてなかったことに、今更だけど気づくあたし
あたしは空っぽになったお皿の中に、お鍋をよそう
坂本「ああっ!それはわしの大好物な軍鶏の足……ッ!!!」
そんな悲鳴にも似た声をよそに、あたしはモシャモシャと食らいつき
志乃「坂本さんが悪いんです。さっさと食べないとあたしが全部食べちゃいます」
無表情でモシャつくあたしを見て、突然坂本さんが吹き出した
坂本「おまんはまっこと面白いおなごじゃ!うんうん!わしはおまんが気に入った!」
そうですか、と適当に流した←
今のあたしは食べることが最優先されているからね
二杯目を平らげたあたしは、三杯目をつごうとお玉に手を伸ばした。が、それは遮られた(さえぎ)
坂本さんの言葉によって
坂本「おまん、わしらの仲間にならんがか?」
お玉に伸びたあたしの手は、掴んではいるものの、静止したままだった