志ーこころー 【前編】─完─
土方が立ち上がった。
慌てて自分も立ち上がる。
土方「(ニヤリ。)」
志乃「……」
あたしはハメられた
……143センチしかないこの背と
きっと175以上はあるだろう土方の身長差を自らさらけだしたのだった……
土方「……」
志乃「……」
土方「……プッ」
ードスッ
土方「ヴッ」
あたしは土方の鳩尾めがけて回し蹴りをお見舞いした
志乃「プッ……ざまぁねェな、公共の障害物だと思ってつい足が」
足を伸ばしてオホホと高笑いをするあたし
土方「……ウッ……てんめェ……。チビのくせしてなにしやがる……」
腹を押さえて恨めしそうにこちらを睨むクソ方。
ちびではない。携帯サイズと言ってもらいたい。
志乃「図体ばっかでかくても邪魔なだけだぜ、クソ方」
土方「クソ方とはなんだ!クソ方とは!」
前言撤回しやがれ~と叫ぶ土方
ピーピーうるせぇやろーだな
耳を小指でほじるあたし
それを見た土方
土方「……女なら女らしい行動とれよ……」
げんなりしたご様子。
てめぇの知ったこっちゃねぇよ