志ーこころー 【前編】─完─


ー土方sideー




志乃が山崎の話を聞いている頃土方はーー











































ーー書物相手ににらめっこをしていた。
















































































ーーー訳ではない。





土方「(なんであんなに仕事したがるんだぁ〜……。いいことっちゃいいことなんだけどなぁ……)」




志乃の言葉が頭から離れない




詩乃がこの屯所に来てからもう1ヶ月たつ


山崎に探らせているが、ほんとうに、なにも出てこない


これはもう未来から来たという志乃の言葉を信じる証拠を集めているようなもんだ




志乃は目に光を持って話していた




ー志乃『あたしは、あたしを必要としてくれる人の為に尽くすと決めたんだ。……この屯所内の隊士達の為に。近藤さんの為に……。』ー







やたら引っかかる”必要”と言う言葉



真っ赤な瞳の奥では何を考えているのだろう……





それに




必要必要という割には、あまり自分たちとは関わろうとしない





それは何故なのか




間者なのであれば、幹部の者たちと積極的に関わろうとするであろうに




その証拠に、志乃は真正面から人を見ようとはしない。








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