志ーこころー 【前編】─完─
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沖田「かっこなんてつけなくても……ププッ」
志乃「……………………………………。」
ーー
颯爽と前を歩き出すーーーーー。
かっこいいじゃないの?!
なによ?!格好つけさせてよ!!!
……思い出したら顔が熱くなるのが分かる
沖田「恥ずかしいのならしなければいい話ですよ。」ニヤリ
……前言撤回
沖田は黒い笑顔が一生取れることはないでしょう。ウン
取りあえずそれは置いといて……
志乃「いつまで歩かせる気だ?」
さっきからひたすら歩いているのに、沖田の目指す店はなかなか着く様子はない
そもそも何を買うのかも何の為に来たのかもわからないじゃん……
沖田「あ、ここです。」
ーードンッ
志乃「いってぇっ!」
沖田の後ろをついて回るようにして歩いていたのに
急に沖田が立ち止まったので、その背中に思いっきり顔面をぶつけた
その反動で飛ばされたあたし←
鼻が痛い……
鼻をぶつけたから、じわりと目に涙が溜まる。
これ以上鼻が潰れたらどうしてくれるんだ、とかなんとかブツブツ文句垂れる。
沖田「あなたの着物を買いに来たんですよ、
……ってなんで涙目なんですか?あれですか?迷子ですか?」ニコ
こいつ……
わかっててやってんだろ?!あぁ?!
こんの、人の皮をかぶった悪魔めっ!!
きっ!と沖田を睨みつけ、鼻の頭を押さえて立ち上がる。