水曜日のストーカー
その瞬間、
口が止まることを忘れてしまった。
「やっぱり、嘘なんだろ?
まぁ
こんな時間に誰もストーカーなんて
するわけねぇしな。
それにあれだ!!
この近所にそんな奴居ねぇって、
だってこの辺
じいちゃんばあちゃんばっかだし…
まっ、はるみたいな奴を
ストーカーするやつなんて…」
――バンッ!!!!!
いつものような
ニカッとした笑顔ではなく、
今にも泣きそうな
子どもがそこにいるようだった。
「…ごめんね」
投げた鞄を拾い
彼女は走っていった。
――それから、一週間。
はるは
放課後になっても教室には来なかった。