弁護士シリーズ作品第1弾!
『身勝手な弁護士』
〔じゃ貴女の夢は?〕
そう聞かれて…
私は答えられ無かった。私にはやりたい夢なんか…
ない…
あってもそれは叶わない…
叶えちゃいけない事でそれをすると廻りに迷惑が掛かる…
だから叶えられないないからこそ…
そんな事を願っちゃいけない…
父や母を悲しませ。弟にまで迷惑を掛けて私は自分の夢なんて叶えたくない…
私が黙って考え込んでると…
〔貴女は人の事ばかり考えてる。自分の事も少し考える様にしたらどうですか?
それに夢がないと言うのは嘘でしょう?〕
嘘をついて自分を偽るのはやめた方がいいですよ…
藤堂弁護士に言われ私は何も言え無かったねは言うまでも無い。
〔僕は貴女が本当は素直な人だと思います。ただ廻りの事や置かれてる立場を考えて自分を押さえ偽り続けて来たんだと思います。夢は夢でその夢を趣味に出来るのなら趣味にすればいい。でも偽るのは良く無いと僕は思いますよ。〕
……………………。
どこまで…
どこまでこの人は私の事を理解しているのかは分からない…
でも藤堂弁護士の意見の方が正しい事なんて分かってる…
でも私にはそれは出来ない…
もう父や母を悲しませる事も苦しめる事も泣かせる事も…