弁護士シリーズ作品第1弾! 『身勝手な弁護士』



試合も中盤に入り今のところ五分五分。


途中、琉偉さんがタイムを入れてくれたお陰で晧覬も昴さんも水分補給が出来た。


〔瑠璃。俺ぜってぇ昴に勝つから応援して観ててくれな!〕
と言う晧覬に対し…


『瑠璃ちゃん勝つのは俺だから…。瑠璃ちゃんには悪いけど晧覬に勝つ!』
と言う昴さん…


真ん中に挟まれた私は溜め息を吐くしか無かった。


晧覬が眼鏡が邪魔に成るから外す!
と言って眼鏡を外し渡しに渡して来た。


「晧覬さん本気モードを出すみたいですね。瑠璃ちゃんこの試合、面白く成るからちゃんと観てて下さいね。」
と言う琉偉さん。



本気モード?


琉偉さんに本気モードって…
今まで本気でやって無かったの?
と聞くと…


「昴さんは分かりませんが…。晧覬さんは4割くらいしか力を出してませんでしたからね。眼鏡を外したと言う事は100%力を出して来ますよ!」
だから楽しみなんですよ!と付け足し琉偉さんが話した。


……………………。
あれで4割…
40%って事でしょ


じゃ100%だと?


琉偉さんの楽しみって言うのも…


【瑠璃姉!兄貴がこの試合で100%の力を出すってすげぇ~よな!よっぽど昴さんに負けたく無いんだろうな!楽しみじゃん!】



無邪気な響…





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