はじまりはあの時から。
「魁ちゃんとまだ付き合ってんの?」




「もう別れました。」




こんなこと校門で言うの嫌だな。



「嘘つかないで。


魁ちゃん今でもずっと、ららが好き好きうるさいんだけど。」




「知りません、



もう恋人じゃないです」




この一言が麻友さんを苛立たせたのか



ばちーん




私にビンタした。




「なんなの?



あんた魁ちゃんのこと振り回して。



本当うっとうしい




じゃあ魁ちゃんに嫌われてよ?



魁ちゃんのこと呼び出して、付き合っててたのは、遊び。



本当はあんたなんて大っ嫌いって言うだけでいいから」




それは嫌。



「それは無理です」



私はすぐに断った。




しかし、そんな抵抗は無駄だった



「ねー、私のパパここの校長だってこと知ってる?



私がいじめられたとでも言ったら、あんたなんか、すぐに停学や退学にできるのよ?




魁ちゃんもね」



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