はじまりはあの時から。

「お前、それ本気で言ってんの？」


「…言ってるよ。」



「じゃあ俺の目みて言えよ。」



見れるわけないよ。



見たら涙が溢れてしまう




私は目線を逸らしたまま


「…だか、ら、魁斗なんか大っ嫌い」



フワッ


そう言った瞬間なにかに包まれた。



魁斗だ…魁斗に抱きしめられてる…



「俺のこと嫌いなんだろ？


振り払えよ」



そんなことを言って突き放す魁斗。



どうしてだろ…



振り払って、さっさと嫌われればいいのに、振り払えない