おねいさんについて
「おっと」

一人の少年に体を支えられた。

「大丈夫ですか、お姉さん」

「あ、は、はいっ…有り難うございます…」

奏多よりも少し小柄な、華奢で線の細い少年。

その薄い胸板に手をついて、体勢を立て直す。

目と目が合った瞬間。

「あ…!」

電気が走った…ような気がした。

どう見ても歳の頃14かそこら。

いいとこ中学生だろう。

なのに、何だこの妖艶な色気は。

こんな匂い立つような美しさを、中学生の少年が持っていていいのか。

将来碌な大人にならんぞ、少年。

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