中距離恋愛
引き出物を持ち、校長はじめ諸先生方に挨拶をして式場をあとにする。
ロビー付近では、二次会の話しをしてるらしい。

「ねぇ、夏帆も一緒に行こうよ」
「そうだよ！
今フリーなんでしょ？出会いのチャンスだよ！」
「ごめん、私はいいや。
美和と真央は楽しんできて」
そんな会話が耳に入り、ちょっと振り返る。
ちょうど夏帆が友達に手を振って式場を出ようとしていた。
夏帆が二次会に参加しないことに、どこかホッとしていた。
今はフリーらしいけど、早くきっかけを作らなくちゃ！

翌週、添田先生は新婚旅行のために1週間の休みをとっていた。
だから、次の月曜日に登校した添田先生を捕まえて、夏帆を紹介して貰えるようにお願いをしてみた。

「篠田先生も夏帆ちゃんなんですか？
僕の友達からも何人か、夏帆ちゃんを紹介してって言われているんですよ。夏帆ちゃん、二次会不参加だったから。
帰ってみどりに聞いてみますから」
「ぜひお願いします」
俺は添田先生に頭を下げて、いい返事を待つことにした。

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