中距離恋愛
「ねぇ葵。
愛先輩と、どんな関係なの?」

宮本さんが出て行ってしばらくして、みんなが聞きづらいことを葵ちゃんに聞いたのは美冬。

葵ちゃんは剛を見て、
「お兄ちゃん、言ってもいい?」
と、聞いている。
そんな葵ちゃんを、
「いや。俺から話すよ」と制した剛。
そのまま話し始めた。

「こんな場所で言うことじゃないんだけど…。
宮本愛は、大学時代の元カノなんだ。
卒業してから会ってないし、まさかこのホテルで働いてるなんて思いもしなかった…
俺が、彼女のアシスタントを断れば良かったのに…葵、ごめんな。

夏帆もごめん。
嫌なこと、聞かせたよな」

私は、首を横に振った。

確かに、婚約者の元カノなんかに会いたくないけど、会ってしまったものは仕方ない。
しかも、これからも式の打ち合わせで顔を合わせてしまうこともあるだろう。
嫌だけど…強くならないと!
せっかく、こんな素敵なホテルで結婚式を挙げるのだから。





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