中距離恋愛
しばらくしてバスルームから出て来た剛は、スエット姿だ。
それもまた、カッコイイんだけど…

「夕飯、食べに行くか?ルームサービスでもいいけど?」
剛が尋ねてくる。

「剛、疲れているから、部屋でゆっくりしたいでしょ?
私、外で何か買ってくるよ」
私はそう答えた。

「じゃあ、お願いしようかな。
和食の弁当と、明日の朝食のパンとコーヒー」
「あとビール?」
「いや…今日は疲れてるからいいや」
「…うん、分かった。
じゃあ、行ってきます」
私はそう言ってコンビニへ向かった。

コンビニでシャケ弁と海苔弁、ひじきの煮物に、卵焼きに、サラダにスープ。
ミックスサンドとハムサンドとクロワッサン。コーヒーとミルクティーを買って戻った。

「ただいま」
そう言って部屋に戻ると
「おかえり」
と、迎えてくれる剛。

試合続きだったため、合間におにぎりを食べるのがやっとだったと言う剛に、温めたお弁当を渡すと、すぐに食べ始める。
スープにもお湯を注ぐ。

シャケ弁とスープ、ひじきと卵焼きを食べた彼にお茶を入れる。
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