中距離恋愛
夏帆も弁当を食べ終わると、本題に入る。

ストーカーされていたこと、大地から告白されたこと、それを聞いてから「結婚を白紙に戻そう」と伝えた。
夏帆は納得しなかったが、5年前の話を聞いて、ちゃんと、俺か、大地かを選んで欲しいと言った。

「…分かった」
と渋々頷いた彼女が次に言った言葉は…
「今日は朝まで一緒にいたい…」

ちょっと待て!
「結婚は白紙って言ったよな?」
「…分かってる」
「俺、男だぞ」
「…当たり前でしょ」
「お前のこと、好きなんだよ」
「…うん。私も剛が好きだよ」
「久しぶりに会ったんだ。理性、保てる自信ないぞ」
「…いいよ」
「お前のこと、メチャクチャにしてしまうかも知れないよ」
「…いいってば!」

そんな押し問答が続いた後、おもむろに立ち上がった夏帆は俺にキスをしてきた。
思わず反応してしまい、彼女の腰を抱き寄せ、角度を変えながら深いキスをする。

そして、ベッドまで運んで、
「…本当にいいんだな?」と、確認すると頷く彼女。
その瞬間、残っていた理性は飛んだ。
朝まで愛して、俺のものだという印を身体中につけた。

夏帆に触れられるのは、これが最後になるかも知れないと思いながら…




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